介護離婚で待っていたのは孤独と生活苦!?経験者が語る後悔せずに自由に生きるための離婚の進め方
子育てもおちついたと思ったやさき、今度は義理の母の面倒をみろって!?
わたしも若くないし、介護なんて体力に自信がない…。
主人にそうだんしても「義理でも母親なんだから介護するのがあたりまえだ」なんて。。
わたしは介護要員じゃない!
こどもも自立したし、いいかげん主人のいいなりになるのはもううんざり!
もう離婚して自由になりたい!!
親の介護がきっかけで熟年離婚に発展していくケースが、いまふえているといわれています。
定年やこどもの自立など、ようやくひと区切りついたとき、こんどは親の介護がひつようになってくる。
そんなとき、自分自身のこんごの人生をかんがえてしまうのではないでしょうか。
夫やほかの家族の協力もえられず、夫婦の関係もよくない。
そんな状況であれば、無理にあいてのいいなりになってガマンするひつようはありません。
あなたは介護要員でも家政婦でもないのです。
ほんきで離婚をかんがえているようであれば、離婚するためのひつようなこと、離婚後に生活のどうなるのか、など現実的に一度かんがえてみてはいかがでしょうか。
あたらしい人生を再スタートして、いまよりももっと自由に老後をすごしていけるように行動していきましょう。
このページの目次
【ちょっと待った!】離婚の前に介護ヘルパーや老人ホームの利用を考えてみる
家事だけではなく、仕事を持ち、子育てにもふんとうする現代の女性。
そのうえ介護という仕事がくわわるとなると、思わずにげだしたくなってしまいます。
自分の親の老後のこともあるのに。。
一方で「夫の親の介護は嫁の仕事!」というむかしながらの考えが、あなたに重くのしかかります。
義理の親の介護は嫌だと思う、わたしはだめな嫁なんだろうか。
離婚したほうがいいんじゃないか。
はやまるのは待ってください。
離婚をするのがほんとうにベストな方法でしょうか。
そもそも、夫の親の介護のていどはどのくらいのものでしょうか?
もし24時間つきっきりでかいごしなければならないようなものでなければ、ホームヘルパーさんを頼んでみてはどうでしょう。
高齢者の自宅をおとずれ、お風呂や食事などの日常的なお手伝いをしてくれる訪問介護員さんは、介護のつよい味方。
お昼の仕事もやめなくてすみますし、介護保険もりようできるサービスです。
年々支援費ホームヘルプサービス利用者数は増加してきています。
【厚生労働省障害保健福祉部調べ 】都道府県別人口1万人当たりの支援費ホームヘルプサービス利用者数
また老人ホームや介護施設へはいることも検討してみましょう。
介護になれていない子どもたちが自宅でみるよりも、プロがいる施設でくらすほうが、義両親はおだやかにすごせるかもしれません。
年齢やどのくらい介護が必要なのかによって入居制限がありますので、いちどしらべてみることをおすすめします。
【介護はもう耐えられない!】もしも勝手に家を飛び出したら私はどうなる?
法のうえでは、血のつながった親子、孫および兄弟姉妹はお互いに扶養する義務があるとされています。
つまり夫や夫の両親と血がつながっていない妻には、介護をするぎむや責任はないのです。
そこまでおもいつめなくてもいいんです。
ですので、介護に悩んでいるからといって、いっぽうてきに家をとびだすのはやめましょう。
法律では夫婦は同居して、お互いに協力しあうものとさだめられています。
つまり夫と話しあわずに突然でていくことは、夫婦の同居義務違反ととられてしまうのです。
離婚をするばあいに、あなたに不利になることも考えられます。
しばらく別居したい、出ていく決心が固い場合はやはり夫とはなしあってください。
合意のうえの別居であれば同居義務違反とはなりません。
また、暴力をふるわれているなど、やむをえない事情があれば、例外的におき手紙でも別居の意思をしめしたと認められることはあります。
多くの人が抱える親の介護問題は離婚理由として認められるのか
きほんてきに離婚は夫婦間の話しあいできまります。
夫婦が合意していれば、離婚はできることになりますが、「介護が嫌!」というだけでは、なかなかむずかしいといえるでしょう。
離婚が認められるには、介護以外の理由が必要になってきます。
法的に認められているのは、
●1.不貞行為(浮気)
●2.悪意の遺棄
●3.年以上の生死不明
●4.回復の見込みのない強度の精神病
●5.婚姻を継続しがたい重大な理由
の5つです。
【参考】民法 | e-Gov法令 第七百七十条
介護以外に、例えば1.の『夫が肉体関係のある不倫をしている』といった理由があれば離婚は認められることが多いです。
また、義理の親の介護がきっかけとなって、長いじかん別居しているというケースも5.にあてはまり『夫婦関係が破綻している』と判断され、離婚の理由としえ認められることとなります。
【意外に厳しい世間の目】介護で受けた精神的苦痛で慰謝料は貰えるのか?
そうはいっても、「義理の親の介護は嫁のつとめ」「親を捨てるなんてひどい嫁だ」という意見はねづよくあります。
あたらしい女性の働き方があるていどは認められている現代社会においても、まだまだむかしながらの考え方はなくならないんですね。
ふるい考え方からの圧力もあり、血のつながらない義理の親をけんめいに介護してきたあなたは、大きなストレス、精神的ダメージをおってしまいました。
眠れなくなったり、食欲がなくなったりと。
身体的な不調がでてくることもあるでしょう。
そんなあなたに対して、夫は「嫁ならあたりまえだろ」「俺の親はお前の親でもあるんだから」などといいはなち、感謝のことばもありません。
こういった言動はモラルハラスメント(モラハラ)と考えることもできます。
このような状態は、うえでしょうかいした5.婚姻を継続しがたい重大な理由にあてはまるのかどうか、けんとうしてみる必要があります。
簡単なことではありませんが、具体的な証拠を集めることができるのなら、この理由から慰謝料の請求はできるといえます。
いいことばかりじゃない!?介護離婚のデメリットを考える
義理の親の介護をきっかけに、夫との関係がこわれかけています。
もはや顔を見るのも嫌。
自分の親のことは自分で面倒をみてほしい。
そもそも私には関係のない人なんだから、いっそのこと離婚したほうがいいのではないか。
人はおいつめられると、いちばん極端なみちをえらびがちになります。
でも、もういちどかんがえてみてください。
もし、介護の問題がなければ夫とはどうなっていたのでしょう?
いままでつれそってきたパートナーとして、これからもなかよく暮らせていたのではないですか。
いざひとりになったら孤独感に襲われる!?
介護さえなければ、夫とはうまくいっていたのです。
だからこそ、一人になって何も問題がなくなれば、どっとさみしさがおしよせてくるかもしれません。
さらに、自分も年をとります。
自分のことは誰が面倒をみてくれるのでしょう?
夫婦たすけあっていければ、老後もなんとかくらしていけていたのではないかと離婚を後悔する日がくるかもしれません。
お金がなくてこどもや親族に迷惑をかけない?
離婚をすると、自分の生活は自分でなりたたせていくことになります。
体もおとろえていき、病気をすることも考えられる熟年離婚では、おもいもよらずお金が必要になることも。
そういったお金のことを考えず、思いつきで離婚をすると、子どもや親族にたよらざるをえなくなるのです。
子どもには子どもの人生があります。
迷惑をかけてまで自分の我をとおし、離婚をえらびますか。
専業主婦だったためになかなか仕事につけない?
子どもや親族に頼らないのなら、自分自身がはたらくしかありません。
しかしそもそも、熟年世代の求人は少ないのが現状です。
求人があったとしても、給与面などじょうけんがあまりよくなく、稼げるお金はびびたるものだったりします。
さらに、働いた経験のある人ならともかく、専業主婦をしていた熟年の女性が働ける場所はごくごく限られることになります。
働けたとしても、未経験の仕事をすることによる肉体的・精神的な負担が大きくなり、むりがくることになるでしょう。
【弁護士が答える】私を介護ヘルパー扱いしないで!熟年離婚はできますか?東京都在住でパート勤務62歳女性の場合
あなたは知ってる?年金分割制度と財産分与のメリットと落とし穴
このように熟年離婚では、離婚後の生活をささえるお金の問題が大きなハードルとなることが多いのです。
「でも、離婚したら夫の年金を半分もらえるから大丈夫」と考えている方もいるかもしれません。
年金分割の方法としては、2通りあります。
1.合意分割
話しあいや調停などで分割の割合を決める方法。
2.3号分割
専業主、平成20年4月1日以降の3号被保険者があてはまります。
合意なく2分の1に分割請求できます。
【参考】年金分割
まず注意したいのは、年金といっても厚生年金と共済年金のみが対象となるということです。
また支払われる年金のうちでも、
『結婚していた期間の部分のみ』
の額であって、夫が独身時代に支払っていた部分は含まれません。
そして、離婚したときに年金を受け取る年齢に達していなければ、その年齢になるまでうけとることはできないのです。
離婚した日から2年以内に自ら手続きをおこなわないと、もらえないというのもポイントです。
【参考】法務省 :年金分割
また財産分与については、夫婦である間築いたものが共有財産とみなされ、お金だけでなく住宅などの不動産も半分にわけることになります。
熟年夫婦となれば夫名義でくんだローンが完済していることも多いかもしれません。
その場合も半分にわけることになりますから、家をうったお金をわけあう、家の価値を調べて半分の額をはらうなどのかたちをとることになります。
財産分与は借金もたいしょうとなります。
ローンが完済していないものは、残りしはらうべき残額を半分負担することもありえます。
そのほか、退職金も財産分与の対象になりえます。
すでに退職し、退職金が払われているばあいはほぼ財産分与の請求が認められるます。
問題はまだ支払われてない場合です。
退職までの期間が長い場合(10年など)、退職の可能性もあるので、財産分与とはみとめられないこともあります。
また会社をクビになったり、会社自体が倒産した場合、夫側から条件の変更を申し立てられるケースもあります。
介護の問題が解決できたとしても、離婚後の新しい生活をゆたかにすごせないようではいみがありません。
離婚したあとの生活をより具体的にシュミレーションし、離婚することのメリット、デメリットをみなおすべきです。
どちらを選んだ方が良いのか、ひとりで悩んでいるなら相談サポートに相談することをおすすめします。
相談サポートは、はじめに相談に乗ってくれる相手は弁護士ではありません。
解決できる人、解決できる方法を知っているサポーターだと思ってください。
だから、構えずに気軽に相談して見てください。
相談してデメリットが大きいようなら、介護の問題について夫や夫の親族ともう一度話しあい、あなただけに負担がかからない方法をさがしてみることもできると思いますよ。
この記事を書いた人
furuta
【30歳、女性、千葉在住】 イケメン好きがこうじて細身のイケメンと結婚するも、価値観の違いにより破局。 自分の趣味や好きな芸能人をことあるごとにけなし、「俺のがいいじゃんw」と口出ししてくるクソ夫から慰謝料をぶん取る気持ちで離婚にのぞむも撃沈。 自分があの時どうしていたら、慰謝料を勝ち取れていたのかが知りたくて本企画に参加。 結婚によるストレスのあまり、ワラ人形に釘を打とうか悩んでいる既婚者を救いたいです。
最近のコメント