【弁護士が答える】不妊治療の強要は離婚理由になる?!慰謝料請求は可能か?埼玉県在住で専業主婦38歳女性の場合

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体験者プロフィール

性別 女性
地域 埼玉
年齢 38歳
職業 専業主婦
年収 0~99万円
家族構成
配偶者年齢 38歳
配偶者職業 会社員
世帯年収 500~599万円
婚姻期間 8年間
子供 なし

離婚することになった理由・原因

夫とは職場でであいました。

25歳のときに交際をスタートさせ、結婚したのは30歳のとき。

優しくて、同い年なのにしっかりしているところに惹かれました。

「子どもはふたりくらい欲しいね」

と、結婚するまえからはなしていました。ふたりとも、子どもが好きなんです。

結婚してからしばらくは、愛のある営みがつづきました。

きっとすぐに子どもを授かるんだろうな、と思うような、愛情いっぱいの、しあわせな時間でした。

しかし、半年たっても、1年たっても、2年たっても、なかなか妊娠しない・・・生理がくるたびに絶望的なきもちになりました。

あんなにしあわせだった夜の営みも、いつのまにか義務のようになってしまいました。

もしかしたら、からだに異常があるのかもしれない、と思って、夫と病院にいきました。

そこで、不妊治療をするしかないと言われたんです。

想像もしていなかったことばに、頭はまっしろになりました。

こわくて、こわくて、震えてしまいました。

その日から、夫はかわってしまいました。

顔をあわせるたびに「不妊治療をしろ」「子どもができなかったら結婚した意味がない」とひどいことばを言います。

不妊治療はからだへの負担がおおきく、とても辛いものだと聞いたことがあります。

そんな治療に、わたしはたえられる自信がありません。

それに、子どもができたとしても、こんなことばを平気で言う夫と、しあわせに暮らせるとは思えません。

離婚に関して不安に感じていること

不妊治療を理由に、離婚することはできるのでしょうか?

わたしは、からだに負担がおおきく、つらいといわれる治療をつづける自信がありません。

夫婦のもんだいとはいえ、わたしにも不妊治療をするかしないか、えらぶ権利があると思うのです。

そして、夫からの暴言にも深くきずついたので、慰謝料を請求したいと思っています。

夫がこんなひどいことを言うひとだとは思っていませんでした。

殴られたり蹴られたりといったDVはないですが、夫がわたしに向けていったことばの数々は、こころのDVだと思います。

「女は子どもを産まないと価値がない」ということも言われました。ぜったいに許せません。

離婚にかんしてふあんに思っているのは、生活費がどうなるかということです。

わたしは結婚してから8年間、専業主婦として夫をささえてきました。

しばらく会社につとめていないので、仕事とお金についてはふあんがあります。

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最強の弁護士軍団の見解は・・・!!

樋口 智紀 弁護士

離婚できる可能性

  • 50%
離婚するための条件 不妊治療の方向性の違いは性格の不一致と考えられるため、これを離婚原因とすることは難しい。離婚を相手方が同意するか否かが問題。
慰謝料 裁判で慰謝料が認められる可能性は低い。
養育費 子供がいないため対象外
親権の獲得 子供がいないため対象外
財産分与 現在把握している財産を折半。
その他 なし
全体的なコメント 上記の通り不妊治療の方向性の違いのみで、離婚が認められる可能性は低いことから、離婚するためにはまず別居をすることである。
別居中に婚姻費用として相手方に生活費を請求し、その間生活基盤を形成すべき。

西中 詩帆 弁護士

離婚できる可能性

  • 15%
離婚するための条件 不妊治療を理由にというだけでなく、不妊治療に関してモラハラ的な言動があることを理由にということも併せて考えれば、離婚が認められる可能性は上がるものの、これだけでは離婚事由があると認められる可能性は低い。別居を開始するなどして、夫婦関係が破綻していることを主張立証する必要がある。
慰謝料 夫から暴言を吐かれたことについての証拠があれば請求できる可能性もある。ただし、請求できる金額は高くない。
養育費 子どもがいないため対象外
親権の獲得 子どもがいないため対象外
財産分与 原則として婚姻後に増え、かつ、現在も残っている財産を半分に分ける。
その他 離婚後の生活費についても面倒を見てもらうということは、相手方が承諾しない限り認められない。離婚する以上は、自分の生活費は自分で稼ぐしかない。
全体的なコメント 不妊治療をするかしないかということは、女性にとって非常に重要な問題かと思います。
経済的な面等ご不安は色々あるかと思いますが、ご自身の今後について今一度見直してみる良い機会かもしれません。

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市川 知明 弁護士

離婚できる可能性

  • 30%
離婚するための条件 不妊治療を行うか否かは、最終的には夫婦の真摯な決断によるものと思われる。
そのため、不妊治療を強制させようと度々迫っているのであれば、夫婦関係に回復し難い亀裂が生じたとして離婚が認められる可能性もある。
また、別居等の方法によって、離婚できる可能性を高めておくことも有益である。
慰謝料 暴言の証拠の有無、程度、継続期間にもよるが、若干の金額が認められる可能性もある。
養育費 子供がいないため対象外。
親権の獲得 子供がいないため対象外。
財産分与 財産があれば分与の対象となる。
その他 確実に離婚をするため、実家等に身を寄せて別居をすることは考えられます。なお、別居の際には、事前に証拠を収集しておくのが望ましいでしょう。
全体的なコメント もちろん、子供を産み育てるというのは、夫婦のひとつのあり方ではあるでしょうが、必ず子供を産まなければいけないわけではありません。
特に、女性にとっては、不妊治療や出産の負担は重いものですから、女性の意思は尊重されるべきでしょう。
夫婦間の話し合いが上手くいかなかったのは非常に残念ですが、離婚を目指して動くしかないのかもしれません。

早川 裕美 弁護士

離婚できる可能性

  • 20%
離婚するための条件 不妊治療に関する考え方の不一致が直ちに離婚原因になるとは考え難いため、別居をする等の行動が必要になると考えられます。
慰謝料 暴言があったということだが、立証ができた場合でも高額の慰謝料は難しい。
養育費 子供がいないため対象外。
親権の獲得 子供がいないため対象外。
財産分与 夫婦共有財産があれば1/2ずつ。
その他 離婚した場合、その後の扶養を望むことは非常に難しいため、生活の基盤を整える算段をつけてから離婚を切り出すことが望ましい。
全体的なコメント 現時点では、即時に離婚原因ありと言える段階にはないため、今後証拠を集める、今後の生活のために財産状況を把握するという対策をとった上で、別居を行うなどして準備を進めるべき。

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この記事を書いた人

furuta

【30歳、女性、千葉在住】 イケメン好きがこうじて細身のイケメンと結婚するも、価値観の違いにより破局。 自分の趣味や好きな芸能人をことあるごとにけなし、「俺のがいいじゃんw」と口出ししてくるクソ夫から慰謝料をぶん取る気持ちで離婚にのぞむも撃沈。 自分があの時どうしていたら、慰謝料を勝ち取れていたのかが知りたくて本企画に参加。 結婚によるストレスのあまり、ワラ人形に釘を打とうか悩んでいる既婚者を救いたいです。

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