自分に離婚の原因があっても親権を取る方法|不倫・DV・借金…有責配偶者の親権争い対策
最終更新日: 2026年6月1日
浮気・DVで離婚になっても、親権は取れる。法律上の判断基準は「誰が悪かったか」ではなく「子どもの利益」(民法766条)。育児実績があれば十分戦える。
この記事は、自分に離婚の原因がある(有責配偶者である)方が、それでも親権を取りたいと考えている場合の対策を解説しています。「浮気をした」「DVをしてしまった」「借金が原因」「育児放棄していた時期がある」——こうした状況でも、親権争いで逆転できる可能性はあります。
一般的な親権の取り方・共同親権の詳細については、別記事をご覧ください。
→ 親権を確実に取るための準備と進め方(一般向け)
2026年4月1日の改正民法施行により、離婚後に「共同親権」と「単独親権」を選択できるようになりました。
DVや虐待のおそれがある場合は、家庭裁判所が必ず単独親権を命じます。「共同親権を強制される」という心配は、DVがある場合には当てはまりません。
共同親権制度の詳細は こちらの記事 で解説しています。
本記事では、あなたが親権を確実に取得するための方法を解説します。

育児のストレスからこどもを親に預けてパートにでているあいだに職場の人となんども密会をかさねてしまった。
いけないことだとおもいつつも旦那にはないやさしさにひかれてついついまた誘ってしまう。
そんなある日、旦那からわたしがラブホテルから出てくる写真とともに離婚とどけが…。
言い逃れできない状況で「離婚できる材料はすべてそろっている」そして「親権はぜったいゆずらない!」と。
わたしがわるいので離婚はしかたないにしてもこどもだけは渡したくない!
こどものいる家庭で離婚になったときに必ずはなしに上がる親権問題。
離婚の原因にじぶんに非があるばあい、親権の取りあいになると不利になってしまうのでしょうか?
結論からいうと、その離婚の原因しだいです。
たとえ自分がわるいことをして離婚となったとしてもこどもに影響がないとみとめられる理由であれば親権を取ることが不利になることはありません。
こどもの将来を考えてじぶんが親権をもったほうがいいと自信をもっていえるなら離婚の理由に負い目をかんじることなく親権をとりにいくべきではないでしょうか。
具体的にどのようなことが原因で離婚するばあいであれば、親権が不利にならないのか、自分は親権かくとくできる可能性はどのくらいありそうか参考にしてみてください。
📌 自分は被害者側(浮気されたなど)で、相手に親権を渡したくない方へ
「ダメ夫に親権を渡したくない」方向けの記事はこちら
→ 【親権を取りたい方へ】親権取得を確実にするための準備と判断基準
このページの目次
あたなはどれが原因?離婚する原因によって親権に影響するものしないもの
性格の不一致、浮気、DV、借金、ギャンブル・・・
離婚の原因にはいろいろありますが、その離婚りゆうによって、「親権」をとるのが難しくなることがあります。
親権とは、カンタンにいうと子どもと一緒に暮らして育てる義務と権利のことです。
当然ですが、子どもと一緒に暮らしたいという親はおおいので、そこで親権あらそいがおこります。
2人ともが意見をまげずにあらそいを続けると、裁判で決着をつけることになります。
そうなったときに、「あなたの離婚原因」が親権あらそいに影響するかどうかをチェックしてみましょう。
もしも、影響しそうであれば、対策が必要ですね。
子どものいる夫婦が離婚を決めたとき、問題となることのひとつに「親権(しんけん)」があります。
親権とは、未成年の子どもに対する親の責任や義務のことをいいます。
参考 :法務省『親権者』
法律によって、離婚をする時に、夫婦のどちらかを親権者と決めなければいけないことになっているのです。
「親権だけは、絶対に相手に渡したくない」「財産はいらないから子どもだけはゆずりたくない」という方も少なくないでしょう。
お互いに、どうしても親権をゆずりたくないという夫婦のばあい、「親権争い」が起こります。
そうなると、裁判をおこしてどちらが親権者にふさわしいのかを判断することになります。
あなたの離婚の原因が「親権」に影響するのかどうか、チェックしてみましょう。
もしあなたが原因で離婚をすることになってしまったら、親権をとることは難しいのでしょうか?
親権の判断基準について(基本知識)
裁判所が親権を判断する際には、「監護の継続性」「子の意思」「母性優先の原則」「兄弟不分離」「子への愛情の証拠」など複数の観点が総合的に評価されます。
これらの基準の詳細は、以下の記事で解説しています。
→ 【親権を渡したくない方へ】親権取得を確実にするための判断基準と準備方法
この記事では、「自分に離婚の原因があっても、子どもへの影響がない場合には親権が取れる可能性があること」を前提に解説していきます。
【これなら大丈夫そう】親権争いで不利にならない離婚理由
もしあなたが浮気をしたことが原因で、離婚をすることになったとしても、最終的にあなたが親権をとれる可能性は十分にあります。
なぜなら離婚の原因と「親権」は分けて考えることになっているから。
つまり、もしあなたが浮気をしてしまったとしても、親権をとることは十分に可能なのです。
もちろん浮気が原因で、子供に何らかの危険やトラブルが起きた場合は難しくなります。
自分のこづかいでやってたギャンブルが原因で離婚になった
あなたのギャンブルが原因で離婚が成立したばあい、「親権」にはどのような影響があるのでしょうか?
あなたが自分のおこずかいの範囲でギャンブルをしていたのであれば、「親権」が取れる可能性は十分にあります。
ギャンブルにのめり込みすぎて、子どもを家に置いて外出を繰り返していたような場合は「子どもへの愛情」に疑問をもたれる可能性があります。
自分で自由につかえる範囲内のお金でギャンブルをしていたのであれば、あなたが「親権」を主張しても問題ないでしょう。
こどもがいないところで配偶者にだけDVをしてしまった
あなたのDVが原因の離婚の場合はどうでしょうか?
あなたが、夫の言動にイライラして、子どものいない場所で夫にだけDVをしてしまっていたら。
あなたが「親権」を取れる可能性はまだあります。
「親権」をめぐる裁判では、母性優先の原則という考えかたがあるので、その原則も味方につけて、裁判では戦いましょう。
この原則は、「子供の成長にはなにが大切か」をいちばんにかんがえましょう、というものです。
子どもの成長には、母親の存在が不可欠なので、母親の親権が認められることが原則となっているのです。
しかし、夫へのDVがいずれ子どもへの暴力になるのではないかと考えられる可能性もあるので、その点は注意が必要です。
【参考】内閣府ホーム:ドメスティック・バイオレンス(DV)とは
義理の親と関係が悪く配偶者も味方をしてくれなかった
夫の親族との関係がうまくいかず、夫もそのことについて味方をしてくれなかったことが原因の離婚では、どうでしょうか。
こちらもあなたが「親権」を取ることが十分に可能なケースです。
あなたと暮らすほうが、子どもにとって良いということをしっかりとアピールして「親権」をとりましょう。
注意したいのは、夫側の両親が、夫に親権をとらせようと策を立ててくるかもしれないことです。
親族が子どもを育てることに協力的であることは、裁判で有利になります。
あなたも両親に、子どもを育てる協力を依頼するなどして、子どもにとって幸せな環境を整えましょう。
参考ページ【弁護士に相談した体験談】離婚理由が自分でも親権は絶対に獲得したい!福井県在住でパート勤務41歳女性の場合
【これは厳しいかも】親権争いで不利になる離婚理由
「親権」をとるのがかなり厳しいというケースもあるのでしょうか。
もしあなたの離婚原因が、これから紹介するケースに当てはまっていたら、相手側にも「親権」をとるのに不利な原因がない限り、「親権」をとるのは難しいかもしれません。
これから離婚をかんがえている方は、「親権」と離婚理由が関係していることを覚えておいてください。
そして「親権」がとれるように、いまから準備をすすめましょう。
DVがこどもにもむけられていた
もしあなたが子どもに対してDVをしていたら、「親権」を取るのは厳しいでしょう。
「親権」の裁判では「母性優先の原則」が適用されることがありますが、これは「母親が優先的に親権をとれる」という意味ではありません。
子どものお世話を日常的にしてきた人、つまり母親的な役割をして来た人が優先的に「親権」を取れるという意味なのです。
そうなると、子どもに対して日常的にDVをしていた人に「母性優先の原則」を当てはまめるのは難しいでしょう。
さらに子どもの意思としても、DVを受けたあなたといっしょに暮らすことを拒否する可能性があります。
配偶者に内緒でギャンブルの多額の借金をしてしまった
あなたが夫に内緒で、ギャンブルをして借金をつくってしまったら。
そしてそれが原因で離婚が成立してしまったら・・・。
あなたが「親権」をとるのは厳しいでしょう。
借金をしてまでギャンブルにのめり込んでしまうのは、ギャンブル依存症の可能性があります。
「親権」を取るための条件として「肉体的・精神的に健康であること」が必要になりますが、ギャンブル依存症のような精神疾患を抱えていては、この条件を満たせないかもしれません。
さらに子どもを両親に預けてギャンブルにのめり込んでいたばあいは「育児放棄」と判断されてしまうかもしれません。
離婚後には借金の返済もしなければならず、子どもを育てるのに適した環境と認められるのは厳しいでしょう。
育児を完全に放棄してしまっていた
もしあなたが、育児放棄(ネグレスト)をしていたばあいも、「親権」をとることは難しいでしょう。
育児放棄とは、食事や洋服をまんぞくに与えなかったり、病気になっても病院についれて行かなかったりというような、子どもをそだてることを完全に放棄している状態のことです。
ほかにも、パチンコに行っているあいだ車のなかで待たせたり、必要な予防接種をうけさせないといったことも育児放棄として認められてしまいます。
子どもを育てるのにふさわしいひとが「親権」をとることができるので、このようなことをしてしまったら、「親権」はあきらめるほかないでしょう。
経済的には旦那のほうが圧倒的有利…やっぱり親権はとれないの?
「親権」をとるには、
- 子どもを十分に育てることができること
- 子どもの成長にふさわしい環境を用意できること
が重要です。
そのためにはある程度経済的な基盤がないといけませんが、収入がすくないからといって「親権」がとれないわけではありません。
あなたが「親権」をとることができたら、「親権」がとれなかった夫に対して、子どもの養育費を請求することができるのです。
養育費は、親同士が離婚せずになかよく暮らしていれば、子どもが受けられたはずの経済的なゆたかさを保つための制度です。
夫が稼いでいるのなら、子どものためにしっかりと養育費を払わせるようにしましょう。
子供は養育費をもらう権利があります。
養育費のことで不安な方は、養育費安心サポートに相談することをお勧めします。
【こどもの気持ちも重要】無理にでも別居した方が有利になる場合
無理にでも夫と別居し、子どもといっしょに暮らした事実をつくることが、「親権」をとるために有利にはたらくことがあります。
相手よりも、あなたが中心になって子どもを育てているということを証明できるからです。
しかし、いちばんにかんがえたいのは、子どもの気持ち。
とつぜん住みなれた場所をはなれて、しらない場所であたらしい生活をはじめなければいけないのは大きなストレスになりかねません。
転校や、友だちとの別れも、心に大きなふたんとなってしまうかもしれません。
「親権」をとりたいがために子どもを不幸せにしてしまっては本末転倒ですから、冷静に行動していくことがたいせつです。
まとめ:「離婚の原因」と「親権」は別の問題です
浮気・借金・DVなどあなたに離婚の原因があっても、それが子どもへの影響と直接結びつかない場合は、親権を取れる可能性があるとされています。
裁判所が親権を判断する詳細な基準(監護実績・子の意思・母性優先の原則など)は以下の記事にまとめています。あわせてご確認ください。
→ ダメ夫に親権はわたさない!親権取得を確実にするための準備と判断基準
以下では、不利な状況でも親権争いを有利に進めるための実践的な準備を解説します。
【徹底的に争う!】裁判も覚悟で必要な準備と対策方法とは?
2026年4月施行:共同親権があなたの状況に与える影響
2026年4月から、離婚後の親権に「共同親権」が選択できるようになりました。有責配偶者の立場から注意すべき主なポイントは以下の通りです。
- 共同親権は「両親の合意」または「家庭裁判所の審判」で決まる。有責配偶者であっても申し立てることはできる
- DVや虐待がある場合は、家裁は必ず単独親権を命じる(有責配偶者にDVがある場合は単独親権が取りにくくなる)
- 相手から共同親権を申し立てられた場合の対処法は、現在のところ弁護士への相談が最も確実とされている
共同親権制度の詳細(選択方法・DVのある場合の手続き・施行前に離婚した方への影響等)は、以下の記事で詳しく解説しています。
→ 共同親権とは?選択制の仕組みとDV・虐待がある場合の単独親権について詳しく読む
よくある質問(2026年共同親権対応)
Q. 相手が共同親権を求めてきましたが、応じなければなりませんか?
A. 協議で合意できなければ、家庭裁判所が判断します。あなたが合意しなくても共同親権が自動的に成立することはありません。DVや虐待のおそれがある場合、家裁は必ず単独親権を命じます。まず弁護士にご相談ください。
Q. 2025年に離婚しましたが、元夫から共同親権の変更申立てが来る可能性はありますか?
A. 施行前(2026年3月31日以前)の離婚については、原則として現在の単独親権が継続されます。ただし、元配偶者が家庭裁判所に親権変更の申立てをすることは可能です。申立てがあった場合は速やかに弁護士にご相談ください。
【記事更新情報】
最終更新: 2026年5月
法改正対応: 2026年4月1日施行の改正民法(共同親権選択制の導入)を反映
参照法令: 民法改正(共同親権制度の導入)
調査担当: 編集部
📋 この記事の参考情報・一次ソース
※本記事は公開情報をもとに作成しています。個別の事案については弁護士等の専門家にご相談ください。
離婚原因が相手(配偶者)にある場合
相手のDV・浮気・借金が離婚原因であり、あなたが親権を確実に取りたい場合は、以下の記事をご覧ください。
→ ダメ夫に親権は渡さない!親権を確実に取るための準備と進め方
まずは無料相談から
一人で悩まず、離婚問題に詳しい弁護士に相談してみましょう。
初回無料相談を受け付けている事務所もあります。
費用が心配な方は法テラス(日本司法支援センター)の無料相談もご活用ください。
免責事項・ご利用にあたって
本記事は、離婚に関する一般的な情報の提供を目的としており、 個別の法律相談・法的アドバイスを行うものではありません。
記事の内容は、執筆時点の法律・判例・実務に基づいており、 法改正・判例変更等によって内容が変わる場合があります。 最新の情報については、必ず弁護士等の専門家にご確認ください。
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【法改正対応について】
本記事は2026年5月現在の法律に基づいています。
共同親権制度(2026年4月施行)等の重要改正については、
最新の法律情報をご確認ください。
この記事を書いた人
ono
【基本情報】 ono(おの)|36歳・男性・神奈川県在住 離婚経験: 2021年 調停離婚|婚姻期間: 7年|子どもの有無: あり(1人、当時4歳) 主な離婚理由: 配偶者の子どもへの暴力・育児放棄 【プロフィール】 7年間の婚姻中、妻が子ども(当時4歳)に対して怒鳴る・物を投げるという行為を繰り返しているのを目の当たりにした。子どもを守るために離婚・親権取得を決意し、2021年に調停に踏み切った。 しかし、調停で相手側が「育児は私がやってきた。夫は育児放棄」と主張し始め、自分の手元にある証拠は「自分の記憶」と「数枚のメモ」だけだった。暴力の場面を記録した動画や音声は一切なく、相手の虚偽の申告に対抗する手段がなかった。結果、親権は妻側に。今も月1〜2回の面会交流を続けている。 「証拠が全てを決める」という現実を、体験から知っている。親権争いを前に「まず証拠を揃えろ」と伝える記事を書き続けているのはそのためだ。 【担当ジャンル】 親権争い(特に父親側の取り組み・証拠収集)/DV・児童虐待が絡む離婚/育児放棄を理由とした離婚/面会交流の実態・交渉 この著者が担当する理由: 父親として親権争いに敗れた経験を持つ。男性の親権取得が難しい現実を法律論ではなく「実際に負けた体験」として書ける。2026年4月施行の共同親権制度についても、当事者目線で解説できる。 【情報収集・執筆プロセス】 1. 裁判所公開の「子の監護に関する審判」の統計データを参照 2. 2026年4月の共同親権施行・関連改正を法務省資料で確認 3. 面会交流の調停申立件数・成立率は司法統計年報を参照 4. DV防止法(2024年改正)の保護命令拡充は内閣府資料を確認 親権判断は「子の利益」という裁量が大きく、ケースごとに結果が異なる。記事内で「絶対に親権が取れる方法はない」と明記し、弁護士相談を推奨する構造を徹底。


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