性的マイノリティを隠しての結婚生活とは決別!自分が同性愛者であることを理由に離婚するには?慰謝料や親権取得についても

ずっと本当の自分をいつわってきました。

自分が同性愛者と気づいたのは学生のとき。

だけど絶対に人にバレたらだめだって思いました。

バレたら学校でいじめられる、親にも見捨てられてしまう…。

そうやって自分にも嘘をついて、人にすすめられるまま今の夫とつきあい、結婚までしてしまった…

夫はすごくいい人で、私が同性愛者じゃなかったら好きになれてたかもしれません。

でも最近になって、離婚を考えるようになりました。

ニュースでみたLGBTパレードをねり歩く人たちはすごく輝いてて…

このまま嘘ばかり重ねる人生は絶対にイヤってつよく思ったんです。

夫には正直にはなして離婚してもらいたい。

ワガママかもしれないけど、この気持ちのまま結婚生活をつづけるなんてぜったいに無理。。。

でも同性愛を理由に離婚なんてできるのかな…。


LGBTが認められつつある風潮はよろこばしい一方、これまでLGBTであることをかくして結婚生活を続けてきた人たちにはつらい状況かもしれません。

同性愛者の離婚は異性愛者どうしの夫婦の離婚よりもナイーブになりがちです。

ただでさえ、離婚というショックな出来事とかさねて大事な人からのカミングアウト…。

LGBTに理解がある人でも少なからずショックはあるでしょうから、十分な対策はひつようです。

離婚をすすめて、新たな自分の一歩を踏みだすためには、どうしたらいいか。

是非参考にしてみてくださいね。

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このページの目次

自分が同性愛者ということが原因での離婚は法律的に認められるのか?

夫や妻がいながら、他の異性と肉体関係を持つことは、浮気であり不倫です。

パートナーを裏切る行為として、法律上の離婚理由となります。

ところが同性との浮気、裏切りは法律上、不貞行為とは認められないのです。

同性との行為とはいえ、パートナーへの裏切りにはちがいないのに、ふしぎですね。

現在は、日本の法律のルールにおいて、婚姻制度と不貞行為は「男女間」という考え方が一般的なものとなっているのです。

しかし、少しずつですがLGBTに関して社会が関心を示し改善しようとする動きがでてきています。

横浜市では「横浜市人権施策基本指針」の理念に基づき、、令和元年12月2日から「横浜市パートナーシップ宣誓制度」を実施しています。

法律的効力はないが、自分らしく生きられる様応援する制度を儲けています。

参考:横浜市パートナーシップ宣誓制度

今後LGBTをふくめた多様な愛のかたちが認められるにつれ、法律もかわってくるかもしれません。

婚姻を継続し難い理由 

法律において離婚がみとめられる理由は5つあります。

不貞行為もそのうちの1つであり、それ以外には次のような理由があてはまります。

●悪意の遺棄

●3年以上の生死不明

● 回復の見込みがない強度の精神病

●婚姻を継続しがたい重大な理由

パートナーが同性愛者であることにより、夫婦の生活がうまくいかなくなった。。。

ということがあきらかに説明できるようであれば、『婚姻を継続しがたい重大な理由 』が離婚理由としてみとめられる可能性が高くなります。

既にセックスレスだった場合は性的不調和を理由にできる? 

夫婦にとって、体の結びつきは欠かせないものですよね。

夫婦の間に性交渉がない場合、いわゆるセックスレス状態だったら離婚の理由としてみとめられるのでしょうか?

夫はあなたとの性交渉を望んでいたのではないでしょうか?

夫婦の片方が性交渉を望んでいたのに、正当な理由がなくこばんでいたら、夫婦関係がうまくいっていないということになります。

性の問題はデリケートな部分が多く、ケースバイケースの判断となるので、必ず離婚の理由になるとはいいきれません。

しかし、同性しか愛せないという理由でセックスをこばみつづけ、夫婦関係がこわれてしまったことがあきらかならば、これは『婚姻を継続しがたい重大な理由』とされ、離婚できることもありえます。

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念のため夫の不貞行為がなかったか調べる

実は夫もあなたとの関係にひとしれず悩み、心はもちろん、性的にも不満をかかえていたかもしれません。

その結果、他の異性と肉体関係をむすんでいた。。。なんてことも考えられます。

夫が他の異性と肉体関係を持っていた場合は、離婚理由にある『不貞行為』とみなされます。

相手が誰で、どういう状況で関係を行っていたのか、第三者が見ても納得できるような証拠あつめをする必要があるでしょう。

離婚はどう切りだすのが効果的?

人間的に愛しているけれど、夫婦としてはやっていけない…

そういう相手に対して、どうやって離婚を切りだせばいいのでしょうか?

もし同性愛者だと夫が気づいていないのなら、カミングアウトと離婚というダブルの衝撃をあたえることになってしまいます。

これまでともに暮らしてきたパートナーを無意味にきずつけることは避けたいですが、やっぱり離婚はしたい。

それぞれのパターン別に、離婚を切りだすポイントを考えていきましょう。

既に同性愛者と知られている場合

たとえかくしていたとしても、妻が同性を愛することに夫がきづいていた場合は、離婚を切りだしやすいかもしれません。

注意したいのは、なるべくなら結婚前から同性愛者だったということは、強調しないようにしましょう。

うそをついていたということで、夫に不信感を与えることになりかねないからです。

「だますつもりはなかった」「あなたとならやっていけるはずだった」と、夫の自尊心を傷つけない方法で離婚の話をすすめていくのがベターです。

まだ同性愛者と知られていないなら性格の不一致を理由に切りだす

LGBTに寛容な社会になってきたとはいえ、日本ではいまだマイノリティな存在であることにはちがいありません。

また、急にカミングアウトされた夫の気持ちを考えると、真実をつたえないことも相手への思いやりではないでしょうか。

事をあらだてたくないときは、性格的に一緒にいてもうまくいかないことを伝えましょう。

セックスレスなど夫婦生活をふくめ、より具体的に性格があわないこと、一緒にいると苦痛であることを話して説得をこころみます。

今はごまかせても、将来的にいずれはうまくいかないであろうこと、決意が変わらないこともしめして、冷静にわかってもらうように話すことをおすすめします。

LGBTを隠して離婚するのはちょっと…夫にはカミングアウトするべき?

今後の人生を自分らしく生きていきたいから、LGBTを隠して離婚するのはポリシーに反する!と思う人もいるかもしれませんね。

夫にはきちんとほんとうの気持ちを話し、理解してもらうのもひとつの方法です。

ただ、夫の性格にもよります。

カミングアウトされても、冷静に話を聞ける人、動揺してパニックを起こしてしまう人、LGBTそのものにいい印象を持っていない人…

それぞれで対応は異なってくることがよそうされます。

自分の夫はどのタイプかをみきわめたうえで、カミングアウトするかどうかを判断したほうがよさそうです。

慰謝料請求をされる可能性があるケース

同性の間での不貞行為はみとめられないとはいえ、夫婦関係がこわれる原因になっているとみなされれば、慰謝料の請求をされることもありえます。

とくに問題となるケースは次のような場合です。

特定のパートナーがいる場合 

一般的には、1回だけ、なりゆきでパートナー以外の異性と肉体関係をもった場合も、不貞行為とみなされます。

けれども、正式な離婚理由としてみとめられるためには、不貞行為によって夫婦の関係がこわれたことを証明しなければなりません。

ですから、1回だけの不貞行為では、主張としては弱いのです。

逆に、同じ相手と長きにわたって不貞行為をくりかえしていたなら、夫婦関係にあたえる影響はおおきいとみなされるでしょう。

同性間のこととはいえ、特定のパートナーとつきあい、長い間夫を裏切っていたことがあきらかになれば、慰謝料を請求される可能性はたかくなります。

夫が精神的に病んでしまった場合

妻が自分以外の人と関係をもっていただけでなく、実は同性しか愛せなかった。。。

と知ったとき、夫のショックは大きいでしょう。

そのことが理由となり、夫婦の性生活にも影響をおよぼし、夫は心身ともに不調をきたすかもしれません。

これが『婚姻を継続しがたい重大な理由』とみとめられれば、慰謝料を請求される可能性もあります。

夫がうつ病になってしまった場合の離婚はどうしたら?【うつ病の夫との離婚を認められるケースと条件とは?】

自分が同性愛者でも親権をとれるのか?

夫に愛情はなくても、子どもとは離れたくないものです。

子どもが幼い場合は特に、母親の存在が重要視され、母親が親権者となるケースが多いです。

しかし、これまでくだされ、生まれてきた多くの離婚や親権についての判例は、そのほとんどが異性愛者によるものです。

はたしてLGBTの場合でも変わりなく『母親が有利』とみなされるのでしょうか。

いっしょに見てみましょう。

親権取得で重要なのは子の福祉

子どもの親権をとるにあたって、もっとも優先されるのは『子の福祉』です。かんたんにいうと、どちらの親と暮らしたほうが子どもは幸せになれるのかということになります。

ですから、例えば夫婦のどちらかが不倫をしたから離婚することになった…という場合でも、親権をとることはできるのです。

それはLGBTで離婚することになった場合でも同じことです。

離婚原因よりも子どもの幸せが最優先されるからです。

ただ、日本では法律上、同性カップルの結婚がみとめられていません。

そのため、法的な保障をうけることができないのです。

(同性カップルの直面する法的問題について詳しくは下記を参考にしてください。)参考 :同性婚人権救済弁護団「同性カップルの直面する法的問題」

日本において「家族」とは男女とその子どもたちでいとなむものとされています。

その基準で社会や法律がせいびされているのです。

自分がLGBTであるとカミングアウトしたうえで調停をすすめたとしたら、いわゆる「普通の家族」として育てられないと判断されることもありえるでしょう。

日本ではまだまだなじみのない家族のかたちとなりますから、調停員が教育環境として不適切と判断するかもしれません。

今後、同性のパートナーと知りあい、再び家族をつくろうと考えても、法的に不自由な思いをすることがよそくされます。

子どもにも不利益がおこる可能性はひていできません。

さらに、ある程度の年齢の子どもについては、子どもの意思が尊重されます。

ケースバイケースですが、一般的には15歳前後なら、その意思能力があると判断されるようです。

この年頃は、いちばんむずかしい時期でもあります。

LGBTであるあなたのことをすんなりと受け入れることができるかどうか。。。

子どもにとって安定した生活が行えなければ、親権の取得はむずかしくなることが予想されます。

子育てをするLGBTカップルも日本に既に存在している

まだまだ少数派ではありますが、LGBTで子育てをし、LGBT家族として幸せに暮らしている人もいます。

まだまだマイノリティであるLGBT家族同士の交流やの場を提供したり、その実情をしってもらえための活動に積極的にとりくむ団体もあります。

LGBTとして子をもつためには、以前の異性結婚のときの子どもをひきとる、人工授精をする、里親になるなどの方法があります。

さまざまな事情により、家庭で生活することが困難な子どもたちを保護し、自分たちの家庭で育てていく、いわば親のような役割を里親といいます。

ここ数年、里親の認定基準をみなおすうごきがひろまり、大阪や東京では同性カップルが里親としてみとめられることになりました。

これは養育里親といって、法律のうえで親子関係がみとめられたわけではありません。

ですが、離婚後、同性パートナーと子育てしていくうえで、あたらしいながれがうまれていることはまちがいありません。

社会的にも認知度が高まってきているLGBTですが、好奇の目でみられたり、偏見をもたれる少数派には変わりありません。

もしかしたら噂が広がり、子どもが学校でいじめられるころもあるかもしれません。

もし親権取得を考えるなら、子どもにおよぼす影響は決して小さくないということを心にとめておきましょう。

本当に離婚したいか、いま一度考えてみる

ひとくちにLGBTといってもさまざまな志向があります。

同性しか好きになれない人もいれば、同性も異性も同じに愛せる両性愛者もいます。

一度は夫を愛したのだから、実は両性を愛せる性的指向にきづいていないだけかもしれません。

また、結婚は恋愛感情だけでなりたっているのではありません。

経済的にも安定し、かぞくとなかよく暮らしていける。。。

それもまた、愛の形であり、結婚生活だといえますよね。

そんな日々をすててまで、離婚するメリットはなんでしょうか。

LGBT離婚によるメリット

自分がLGBTであることをみとめ、自分らしく生きていくことができるというのが、離婚のメリットだといえるのではないでしょうか。

ずっと自分をおしころし、偽ってこのまま生き続けるのは、精神的にもつらいでしょう。

翼を広げて、あたらしいせかいへ羽ばたける開放感は、なにものにもかえがたいかもしれません。

LGBT離婚によるデメリット

くりかえしになりますが、LGBTはまだまだ少数派です。

いわれのない偏見や、興味本位の視線に傷つくことにもなります。

それはあなただけでなく、夫や子どもなど家族にも影響を及ぼすことが考えられます。

また、同性のパートナーと結婚をしたいと考えても、今の日本には高いかべがたちはだかっています。

法整備がととのっていませんから、財産や住居などなど、多くの面で不利益をこうむり、生活するうえで多くの問題を解決していかなければなりません。

決意は固い!自分がいなくなった後の夫と子供へのケアを

たくさんのデメリットがあっても、自分らしく生きたいから離婚したいと思うのなら、まずは誠心誠意、夫に説明をつくすことからはじめましょう。

傷つけたことについては、素直に謝ることも大切です。

また、離婚に際する細かいとりきめは、離婚協議書として公正証書にしておきましょう。

子どもに理解してもらうことはむずかしいかもしれません。

それでも、夫である父が嫌いで離婚するわけではないこと、子どもを愛していることをよくわかってもらうことです。

時間をかけて、丁寧に説明していくことがかかせないでしょう。

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この記事を書いた人

furuta

【30歳、女性、千葉在住】 イケメン好きがこうじて細身のイケメンと結婚するも、価値観の違いにより破局。 自分の趣味や好きな芸能人をことあるごとにけなし、「俺のがいいじゃんw」と口出ししてくるクソ夫から慰謝料をぶん取る気持ちで離婚にのぞむも撃沈。 自分があの時どうしていたら、慰謝料を勝ち取れていたのかが知りたくて本企画に参加。 結婚によるストレスのあまり、ワラ人形に釘を打とうか悩んでいる既婚者を救いたいです。

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